みなさんこんにちは
studioGODディレクター・インストラクターの宮城由香です。
私は普段基本のヨガクラスとアドバンスクラスを担当しています。
アドバンスアーサナと言われる難易度が高いアーサナ(ポーズ)を行うことは必要かな?と思うことありませんか?
私なりにですがアドバンスアーサナを行う意味や、その時に大切にしたいことをまとめてみます。
アドバンスアーサナやる?やらない?
やりたいと思う気持ちは人それぞれ。
だから、
『そんな難しいアーサナやることはヨガじゃない!!』って否定する必要も
難しいアーサナができるからって『どうだ!すごいだろ〜!!』ってなる必要も無いですよね。
私は、やりたいと思う気持ちは尊重したいなって思うのでアドバンスクラスの開催もしています。
ただ、難しいアーサナにはリスクもあります。
骨格上、自身の身体には合わないアーサナもありますし、そこまで柔軟性を上げるということは正常な可動域を超えてしまうアーサナもたくさんあります。
グニャグニャ、ゆるゆるになるのではなく、どのアーサナも自分自身でコントロールできる力は持っておくことはとても大切だなと思います。
アドバンスアーサナをやることが大切なのではなく
そのアーサナと向き合う自分が大切。
やりたいな、と思うアーサナがある時の自分自身と向き合うと色んなことが見えてきます。
アーサナと向き合う時に何を思う?
少しネガティブな例を出してしまいますが
・あの人、あんなに柔らかくていいな‥私なんて‥
・こんなの一生できるはずがない!!
・腰や肩が痛いけど、練習やめたくない!
・疲れてるけどもっともっとチャレンジしちゃお!
・右はできるけど左は苦手だから‥右だけやろう!
などなど‥ありませんか?
人と比べたり
やる前から、努力を継続していないけど出来ないと決めつける
痛みというサインが出てるのに無視
疲れてるのにがむしゃらにやってしまう
苦手は嫌いで、好きなことだけやる‥
どんなアーサナも、出来なきゃダメ!は一つもなくて
そのアーサナを実践している中での気づきが大切かなと思います。
このアーサナ気持ちいいなぁ〜と感じられるのは、アーサナが安全で安定した時ですよね。
不安定なアーサナで『さぁ、気持ちよく息を吸って〜』と言われても、気持ちよく呼吸は出来ないのではないでしょうか。
気持ちよくしなきゃ、もっと深めなきゃの前に
もしアーサナに入った時に不安定な自分が居たとしたら
あ。いま自分苦しいな。
頑張りすぎてるな‥しがみついてるな‥
このポジション、心地よくないな‥
に気が付けないと心地よい場所へ自分自身を導いてあげることが出来ませんよね。
大切にしたいことは?
今の自分、どんな自分?を見てあげられること。
大切にしたいことはたくさんありますが、できる・できないに縛られずに今の自分自身の身体や心に寄り添い、今の自分に必要なもの大切にしたいものがわかることが、大切にしたいことの一つかなと思います。
それはアーサナの練習だけでなく、日常生活でも同じですよね。
色んな場面で、いつもたくさんの選択肢があって、都度大切なことを見極め自分自身が選んで生きていく。
どんな選択をしても自分自身が決めたことだから、良いときも悪いときも自分を大切にできる自分自身でいたいですね。
アーサナの練習も無理やりがむしゃらに、痛みを我慢して行うのではなく
今の自分に必要なことを見る力・感じる力をつけて
必要な選択をし、焦らずコツコツ継続できること
自分が定めた目標に対して誠実に努力を続けることが大切かなと思います。
結果、もし出来ないことがあったとしても努力を継続している過程で、出来る・出来ないよりも大切なことに気づいていけるのでは無いのでしょうか。
結果よりも過程が大事。
結果はあとからついてくるもの。
今の自分は過去の自分の結果。
変えたければ今と向き合う。
とヨガをするようになって、誰とも比べず、今なりたい自分になれていなかったとしても苦しむこともなく、焦らずその方向を向いてコツコツ。
全ては自分次第。と思えるようになって、とっても楽に生きられるようになりました笑
私を見て不器用だねとか、生きづらそうと言われることもあるけど、それも人から見た自分であって、自分が感じる自分は心地よいので、色々言われても基本的に気にしないで自分に素直で居られます。
(きっと気にしたほうが良いなと思うことは、有り難く受け止めますよ☺)
今の自分を見る力(アーサナの場合)
さて、主に身体的にですが客観的にアーサナを見て行くとどうか。をアドバンスアーサナで少し例えをだして説明してみたいと思います。
後屈系アドバンスアーサナで、これやりたい!という声も多いエーカ・パーダ・ラージャカポタアーサナで見ていきます。
※流派によっても身体の使い方が違いますし、目的や意図によってアーサナの形を変えるのはいと思うので、これから出す写真が絶対にダメ!っていうことではありません。
身体を機能的に使って、安定した心地よい状態でアーサナをとるという目的で伝えていきますね。
よく見るアライメント①
骨盤が立てられていない状態。
骨盤が立てられていないということは、後ろ脚の股関節の伸展が出来ていないということ。
股関節の動きは主に腰でカバーしてしまうので、腰を痛めてしまうやり方ですね‥
(私は腰が硬く胸が柔らかいのであまり腰を反った写真にならなかったのですが^^;)
このケースの場合は、股関節の柔軟性を高めることがこのアーサナをやるよりも先に行いたいことです。
あえてミスアライメントと言っちゃいますが、ミスアライメントで入ったアーサナはそのアーサナの中で正しい快適なアーサナに導く(直す)ことが出来ません。
なぜなら、正しいポジションに持っていく身体を持っていないから(この場合股関節の柔軟性)ミスアライメントになったので、このアーサナの中で直すことは難しいのです。
必要なことに気づき
『今はこのアーサナから離れて、違うアーサナでゆっくり股関節の動きを深めていこう!』と選択できると良いかもしれないですね。
よく見るアライメント②
①に加えて、肘が開いてしまっている状態。
股関節の柔軟性だけでなく、肩甲骨が寄っているので(内転)肩関節が安定していない状態で無理やり手と足を繋いでいます。このポジションだと手が足の方に引っ張られる力が入っていたら肩を痛めてしまいますよね‥そこに股関節が伸展ができていないので腰でのカバーも入ってきます。
後屈系アーサナで肩を痛めたと言う話はよく聞きます。
後屈でもアーサナによって肩関節や肩甲骨の使い方が変わります。身体の痛みを我慢することがアーサナを実践する目的では無いと思うので、
『どのポジションで動きを深めていくと心地良いのかな?』と自分と向き合い、知ることができ、それに合った丁寧な練習ができるといいですね。
よく見るアライメント③
①②に加えて骨盤が開いています。
股関節の伸展が出来ず、きっと無理に足を取りに行って片足かろうじて取れた状態から入った‥こちらもよく見るカタチです。骨盤が外に開いて足をとっているので身体にねじれまで生じています。左腰を詰めているのが写真からでも分かりますよね‥
痛そう‥
私もこの写真を撮っていてすごく身体が嫌がっていました。
骨盤を外に開き身体が開けば、手と足の距離が片手だけ近くなるので、足を掴むことができて、すごーーーーく無理に入ってしまう。
このアーサナに得られる効果はあるのでしょうか‥
出来た!はじめて足が掴めた!!っていう喜びはあるかもしれませんが、身体的には良いことは何も無いかと思います‥
そのアーサナの目的を見失わないこと。が今の自分を見る力に繋がっていく。
本来やりたい動きを、違う動きに置き換えて動いてしまうことを代償動作といいます。
この代償動作が増えれば増えるほど怪我に繋がっていきます。
代償動作を増やさない、代償動作にならないためにも今の自分をしっかりと見つめ
今の自分に必要なものを知り丁寧に練習していくこと。
アドバンスアーサナは無理に入ると特に代償動作が多くなるので、落ち着いて自分自身を見ることができればそのアーサナにチャレンジしてみて気づくことも多くなるのでは無いでしょうか。
もちろん基本のアーサナや日常生活でもそれは可能です。
アドバンスアーサナもチャレンジしてみたい!って気持ち、私は良いと思います☺
〇〇したい!って気持ちが原動力になることもたくさんあります。
エンジンをかけるのも
エンジンがかかった自分をコントロールするのも自分自身です。
アドバンスアーサナとも上手に付き合って、心身の声・心身の癖に気づいて
基本を大切にし、コツコツを楽しんで
いつでも心地よい自分自身でいられる練習ができるといいですね。