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犬との暮らしに学ぶ「寛容さ」/石上優
- 代々木上原ヨガスタジオ studio GOD -

公開日:2024.01.09|最終更新日:2024.01.09

こんにちは!
恵比寿にある常温ヨガスタジオ、studioGODでインストラクターをしている石上優です。
 
 
おうちに子犬の豆柴をお迎えし、約1ヶ月が経ちました。
わんちゃんと一緒に暮らすのは初めてで、わからないことや上手くいかないこともたくさん。
 
心配、不安、イライラ、自己嫌悪…
 
この1ヶ月で自分のいろんな側面に出会い、さまざまな感情を知りました。
 
 
日常がヨガの実践の場。
思い通りにいくことばかりでない日々、どうしたら心穏やかに過ごしていけるのだろう?
犬との暮らしから気づいたことを綴ります。
 
 
※ここに記す犬のしつけや関わり方が100%正しいとは思っていません。
今現在も最善策を模索しながら暮らしています。
 
 
 

犬のしつけは人間でも同じ!?

犬をお迎えするにあたってまず不安だったことは、トイレをはじめとする「しつけ」。
しつけ方を調べると、どんな本にも「失敗しても叱らず、成功したら褒める」と書いてあります。
 
たとえば犬がトイレに失敗したとき、飼い主が騒いだり叱ったりすると、犬は飼い主が喜んでいると勘違いしたり、恐怖で萎縮してしまい失敗を隠すようになったりするのだそう。
失敗したときは何も言わずに淡々と片付け、成功したときにいっぱい褒めてあげるとよいそうです。
 
私はしつけ方の冊子を読みながら、
 
“これって人間も同じじゃん”
 
と感じたのでした。
 
 
人間だって、失敗を大きな声で叱責されれば、逃げたくなったり萎縮して集中力に欠けてしまったりしますよね。
反対に褒めてもらえると嬉しくなって、もっとできるかも!という新しいエネルギーが湧いてきます。
 
 
私が大好きなヨガの先生から教わったキーワードが頭に浮かんできました。
それは「寛容さ」。
間違いや失敗を咎めず、おおらかな心で許すこと。
 
 
ヨガを練習しているときも同じです。
アーサナ(ポーズ)がうまくいかない、呼吸が深くできていない、瞑想にうまく入れない…自分を責める理由はたくさんあるかもしれません。
 
このような言葉を発していると気づいたら、自分にもやさしくあれるといいですよね。
 
犬に「いいんだよ〜、また次やってみようね」と声をかけるように、自分自身にかける言葉にもやさしさを。
自分自身にやさしくあることが、他者へのやさしさに繋がっていくのだと思います。
 
 
 

とはいえ感情は動く

「寛容さ、寛容さ」と心の中で唱えながら犬と暮らす日々。
トイレトレーニングは最初のうち苦戦したものの、自ずとトイレシートの上でしてくれるようになりました(賢い!)
 
たまに違う場所でトイレをしても、「拭けばいいや!洗えばOK!」とおおらかな気持ちでいられるのですが…
どうしても感情が大きく動いてしまう事案が2つ出てきました。
 
 
1つは、うんちを食べる(食糞)こと。
 
食糞は、母親が子犬の汚れを舐めとって綺麗にすることもあるため、犬にとっては自然なことで体に大きな害はないそうです。
しかし人間の目線からだと信じられない行動に映って、初めて見たときは衝撃が走りました。
 
お医者様によると、おさんぽに行くようになれば自然としなくなることもあるそうですが、しつけないと成犬になっても食べる癖がついたままになるのだとか
 
“うんちは食べ物じゃないよ”と教えてあげられるよう、トイレのサインを見逃さずにいようとしても、目を離したすきに食べてしまうこともあり、そのたびに私は大きくがっかりして悲しくなりました。絶望的な気分にさえなりました。
 
 
冷静になって、なぜ食糞するのか調べてみると、
ストレス/ごはん(栄養分)が足りない/退屈/飼い主の気を引きたい/テリトリーを綺麗に保ちたい etc…
いろんな要因が考えられるそう。
 
犬がうんちをしたら、慌てず騒がずそっと回収して、要因になっていそうなものを解消してあげるのが良さそうです。
 
 
ここでも、先述した「寛容さ」がヒントになるかもしれません。
 
・犬は悪くない
・100%できなくてもいい(回収に失敗してもOK)
・すぐできなくてもいい
・犬の気持ちを考えて試行錯誤している自分にOKを出す
 
 
時間がかかっていい、最初から完璧な飼い主なんていない。
そうやって自分を励ましながら、そっとうんち回収をがんばっているこの頃です。笑
 
 
私たちは、なんでもすぐ良い結果が出てほしいと思ってしまいがちですよね。
でもすぐ結果が出るとは限らない。できるのはその時々でベストを尽くすことだけ。
 
アーサナもすぐできるようになるとは限りませんよね。
コツコツ練習を続けていると、ある日突然できるようになる。まるで自転車にある日突然乗れるようになったみたいに。
 
良い結果がすぐにやってこなくても、心をオープンにしていられる…そんな自分でありたいです。
 
 
 
 

心が引っぱられていることに気づく

大きく感情が動いてしまう事案のもう1つは、
 
ごはん準備中に大声で吠えること。
 
わんちゃんはごはんの時間をとっても楽しみに待っていて、「ごはんだー!早く早く!!」と興奮しているのだと頭ではわかっていても、大きな声でギャンと鳴かれると、ビクッとするのと同時に”イラッ”と反応している自分がいます。
 
 
ここで、
 
”あれ、イライラしてるな”
 
と気づけたら大きな一歩!
 
 
私たちの心は、まるで洋服がフックに引っかかるように、いつも何かに魅了され引っぱられています。
これを「シェンパ」といい、心が引っぱられていることに気づかないままでいると苦しみを生むとされています。
 
もともと大きな音が苦手な私は、吠えられるとその大きな声がシェンパとなり、心が引っぱられやすいようです。
 
”イライラしてるな、シェンパに引っぱられているな”と気づいたら、そこから離れます。
実際に「引っぱられてるな」と口に出すのもいいかもしれません。
イライラした気持ちと自分との間にスキマをつくるイメージです。
 
離れたけれど、また心が引っぱられることもあります。それでOK。
またそれに気づいて、気づいたら離れるを何度も繰り返します。
 
まるで筋トレのように、何度も繰り返すことで、いつでも平穏さに戻ってこられる心の強さを養っていきます。
 
 

ヨガとは心のトレーニング

犬との暮らしは、私が犬を育てているようでいて、実際は私自身の心を育ててもらっているのだと感じます。
 
犬がびっこをひいているように見えて夜間診療に駆け込んだり、
お腹の調子が悪くなり、病院で診てもらう最中に泣けてきたり、
お留守番をさせているとき、一刻も早く家に帰ろうとバス停から走ったり…
 
毎日心が動くことばっかり。
 
それでも、
「たくさんの感情を教えてくれてありがとう。」
という気持ちに何度でも立ち返り、自分にも犬にもおおらかな気持ちで過ごしていきたいです。
 
 
実際のヨガクラスでも、レッスン前後にこのようなお話をまじえて練習しています。
”自分に寛容である”ってどういうことだろう?
”心が引っぱられていることに気づいて離れる”ってどういうことだろう?
 
そんなことを、体の実感を通して学んでいきませんか。
 
 
体だけでなく「心のトレーニング」に興味のある方、ぜひ一緒に練習しましょう!
 
 
木曜11:30-12:30 Yin&Yang
土曜13:00-14:00 テンセグリティー・ヨガ
 
でお待ちしています。
 
 
Instagramではストーリーズで日常の様子も載せています
 
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
 
石上優